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入湯手形制作体験をしてきました
2024/12/10
今や黒川温泉の名物のひとつである「入湯手形」
それがどのように制作されているのか販売までの工程を見学してきました。

入湯手形に使われている木材は植林してから20年前後のちょうどいい太さのヒノキ。
木材は南小国の森の間伐材を使用しています。

そもそも間伐材とは、森林の成長過程で密集化する立木を間引く間伐の過程で発生する木材のことです。
一方で、間伐が進まない大きな理由の一つは、木材の価格が低いことから、伐採・搬出・運搬の経費に見合わないことが多いようです。
そこから、間伐してもそのまま運び出さず放置する「切り捨て間伐」は土砂崩れの被害が大きくなる原因になってしまうのです。

手形づくりの手順は木を倒し、枝を落とし、長さ2Mに切り、山から木を運ぶ。
丸太を茹でて樹皮を剥き、
ホイールサンダー(回転式たわしのようなもの)表面を磨いて薄皮を取り除く。
3か月かけてゆっくり乾燥させたのち、
木材を輪切りしてベルトサンダー(回転やすり)で木工面と角を磨き、穴をあける。
スタンプを押して、シール張り、紐をつけて完成!

1枚の入湯手形にこんなにも手順があることに驚きました。
全て南小国の町内で生産し、消費をする、全国どこを見てもとってもめずらしい産業をしていることにとても誇らしく思います。
手形を作ることは森にとってとてもいいことで間伐、除伐は人工林の健全な育成に必要なことであることを体験を通して深く体感することができました。

手形作成においてでた資源は1つも捨てることなく、間伐材を使ったコースターなどに加工する。自然の恵みを大切に使っています。
入湯手形がうまれてから38年間技術を守り続けてきましたが、なくなってしまったら技術も、森にとって良い事もう失われてしまうことから、今後も絶対になくなってはいけない産業だと思います。

フロントで何気なく販売していた入湯手形ですが
今後はこのルーツをお客様にお伝え出来たらいいなと思います!

地域の価値を知り、
入湯手形の歴史から見る黒川温泉の歩みを存分に学んだ貴重な1日でした!


スタッフ/美咲
  • ホイールサンダーで表面を磨きます。
    この作業をすることでカビの発生を防ぎます。
    磨けてない部分を見極めるのが難しい!
  • ベルトサンダーで磨く、
    指をケガする危険を伴うまさに職人技。
  • 20年後に手形になる木を植林。
    健康に大きくなってね!